祖父の言葉
生前の祖父は20年ほど前に
大病にかかり、右半身が不自由になりました。
右利きでの生活が一変し、左手での生活が始まりました。
慣れない左利き。
最初の頃は左手でご飯を食べたり、
字を書いたりすることが上手くできなかったのですが、
周りのサポートや祖父の頑張りが実り、
漢字検定を受けるほど左手で上手に
字が書けるようになっていました。
しかし、病は進行していき、生活の介助が必要になり、
祖父は今までよりも身体に自由が効かないことから
日に日に笑顔が少なくなっていました。
きっと自分があとどれぐらい生きられるのか
悟るようになったのか、
家族をはじめ、周りのサポートしてくれる方々に
「ありがとう」と言うようになりました。
特に妻である祖母には頻繁に「ありがとう」と言いながら
投げキッスをしていました。
思うように身体を動かすことができず、
きっとまだやりたいことがあったはず。
本当は大好きな家で過ごしたかったはず。
だけれど、最期は目の前の「幸せ」
(祖父にとっては家族がいること)を
かみしめながら、お空に行ったと思います。
祖父が教えてくれた
”目の前の「幸せ」を感謝すること。
それを失ってしまう前に”という言葉を大切にしていきます。
おじいちゃん、教えてくれてありがとう。